文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2020-05-06から1日間の記事一覧

W・V・O・クワイン『ことばと対象』

W・V・O・クワイン 大出晁・宮館恵訳 『ことばと対象』 勁草書房 W・V・O・クワイン(1908-2000)の『ことばと対象』を読了しました。本書はクワインの主著という位置づけの書物だと思いますが、特に第二章「翻訳と意味」において展開された「翻訳の不確定性…

大江健三郎『取り替え子』

大江健三郎 『取り替え子』 講談社文庫 大江健三郎の『取り替え子』を読了しました。もともと自身の私生活を文学的なモチーフを使って昇華しながら作品にしてきた大江氏ですが、本作の背景となっている俳優・映画監督の伊丹十三氏の自殺という出来事が、それ…