文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

イタリア文学

カルヴィーノ『まっぷたつの子爵』

カルヴィーノ 川島英昭訳 『まっぷたつの子爵』 岩波文庫 カルヴィーノ(1923-1985)の『まっぷたつの子爵』を読了しました。本書は戦後のイタリアを代表する作家のひとりであるカルヴィーノが比較的初期に発表した作品です。戦中・戦後のイタリアを代表する…

カルミネ・アバーテ『帰郷の祭り』

カルミネ・アバーテ 栗原俊秀訳 『帰郷の祭り』 未知谷 カルミネ・アバーテ(1954-)の『帰郷の祭り』を読了しました。アバーテの作品を読むのはこれが三作目なのですが、本書はこれまでに読んだ彼の作品の中で最も古い時代のもの。訳者解説によれば、他の作…

パオロ・コニェッティ『帰れない山』

パオロ・コニェッティ 関口英子訳 『帰れない山』 新潮社 パオロ・コニェッティ(1978-)の『帰れない山』を読了しました。イタリアの文学賞「ストレーガ賞」ほか、数々の文学賞を受賞した作品で、全世界に翻訳刊行が進んでいるという、日本にもいわば鳴り物…

イタロ・カルヴィーノ『木のぼり男爵』

イタロ・カルヴィーノ 米川良夫訳 『木のぼり男爵』 白水Uブックス イタロ・カルヴィーノ(1923-1985)の『木のぼり男爵』を読了しました。カルヴィーノの代表作の一つとされている本書は、『まっぷたつの子爵』及び『不在の騎士』と共に三部作をなす作品で…

ボッカッチョ『デカメロン』

ボッカッチョ 平川祐弘訳 『デカメロン』 河出文庫 ボッカッチョ(1313-1375)の『デカメロン』を読了しました。『千一夜物語』の影響を受け、そして後世の『カンタベリー物語』に影響を及ぼしたと言われる作品で、ルネサンス文学の先駆けであるダンテの『神…

パヴェーゼ『美しい夏』

パヴェーゼ 河島英昭訳 『美しい夏』 岩波文庫 パヴェーゼ(1908-1952)の『美しい夏』を読了しました。本書はイタリアの夭折作家、チェーザレ・パヴェーゼが1948年に発表した作品で(実際は1940年頃に既に執筆さrていたようですが)、1950年にイタリア最高…

カルロ・レーヴィ『キリストはエボリで止まった』

カルロ・レーヴィ 竹山博英訳 『キリストはエボリで止まった』 岩波文庫 カルロ・レーヴィ(1902-1975)の『キリストはエボリで止まった』を読了しました。イタリアの政治活動家であるレーヴィが、反ファシスト活動の末に南イタリアの僻地に流刑され過ごした…

カルヴィーノ『パロマー』

カルヴィーノ 和田忠彦訳 『パロマー』 岩波文庫 イタロ・カルヴィーノ(1923-1985)の『パロマー』を読了しました。20世紀を代表するイタリアの作家であるカルヴィーノが晩年に著した作品が本書です。3×3×3の緊密な数学的構造を持った構成で書かれた連作短…

アントニオ・タブッキ『供述によるとペレイラは……』

アントニオ・タブッキ 須賀敦子訳 『供述によるとペレイラは……』 白水Uブックス アントニオ・タブッキ(1943-2012)の『供述によるとペレイラは……』を読了しました。アントニオ・タブッキはイタリアの作家で、ポルトガルの詩人フェルナンド・ペソアに魅せら…

ロダーリ『猫とともに去りぬ』

ロダーリ 関口英子訳 『猫とともに去りぬ』 光文社古典新訳文庫 ロダーリ(1920-1980)の『猫とともに去りぬ』を読了しました。イタリアでは広く知られた児童文学作家のロダーリですが、私は本書を手に取るまで彼のことをまったく知りませんでした…。物語の…

カルミネ・アバーテ『風の丘』

カルミネ・アバーテ 関口英子訳 『風の丘』 新潮社 カルミネ・アバーテ(1954-)の『風の丘」を読了しました。イタリア南部生まれで少数言語アルバレシュ語が話される環境で育ち、かつてはドイツ語で小説を発表したこともあるというカルミネ・アバーテ。同じ…

ブッツァーティ『神を見た犬』

ブッツァーティ 関口英子訳 『神を見た犬』 光文社古典新訳文庫 ディーノ・ブッツァーティ(1906-1972)の『神を見た犬』を読了しました。ブッツァーティはイタリアの作家・画家で、彼の作品を読むのは初めてのこと。しかし、読んでいる最中はずっと「どこか…

カルヴィーノ『むずかしい愛』

カルヴィーノ 和田忠彦訳 『むずかしい愛』 岩波文庫 20世紀のイタリアを代表する作家であるイタロ・カルヴィーノ。昔読んだことがあるのはたしか『不在の騎士』で、作家に対するイメージは「寓話性の強い小説を書く人」というもの。 本書は短編集で、収録さ…