文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

星新一『ボッコちゃん』

星新一

『ボッコちゃん』 新潮文庫

 

星新一(1926-1997)の『ボッコちゃん』を読了しました。日本SF作家の草分け的存在であり、ショートショートの名手としても知られる著者の作品ですが、本書はその著者自身による自選作品集です。それほど長いとはいえない電車通勤の時間における読書に適した作品を探していて思いついたのが、星新一ショートショートというわけでした。

 

「おーい でてこーい」や「おみやげ」など、小さい頃に読んだことがある作品も多かったのですが、表題作にもなっている「ボッコちゃん」は初読でした。いわゆる「不思議な味」のミステリー短編としても優れた作品だと思います。また本書の解説として収録された筒井康隆星新一論も興味深く読むことができました。

 

当初の目的であった電車での読書という面では、なぜかはよく解らないのですが、星新一ショートショートはあまりしっくりこなかったような感覚があります。難しいものです。

 

【満足度】★★★☆☆