文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

E・ギルバート『巡礼者たち』

E・ギルバート 岩本正恵

『巡礼者たち』 新潮文庫

 

E・ギルバートの『巡礼者たち』を読了しました。作者のギルバートは小説をはじめとして、ノンフィクションの分野でも活躍している作家です。本書『巡礼者たち』は彼女の処女短編集とのことです。

 

本書の冒頭に収録された表題作の「巡礼者たち」は、主人公であるカウガールのマーサ・ノックスが清々しい印象を残す佳作でしたが、その他の作品については正直なところあまりピンと来るところがなく、何となく読み終わってしまったという感じでした。アメリカの日常を生きる人々のリアルな姿や繊細な感情を掬い取った作品なのだと思いますが、その部分自体にあまり感情移入できなかったというのが原因なのでしょうか。

 

随分と温かくなってきましたが、読書のペースも上がっていくのでしょうか。

 

【満足度】★★☆☆☆