文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

赤川次郎『黒い森の記憶』

赤川次郎

『黒い森の記憶』 角川文庫

 

赤川次郎の『黒い森の記憶』を読了しました。北のほうにドライブしたときにふらっと立ち寄った古本屋で80円で購入。赤川さんの本は中学校の頃にかなりの数を読んだのですが、印象に残っていてずっと読み返したいと思っていたのが本書です。及川達郎氏のカバーイラストに懐かしい気分にさせられます。

 

二転三転するプロットには赤川さんの本格ミステリへの愛情を感じさせられるのですが、私が本書に愛着を覚えるのは、何にもまして「黒い森」の主人公然とした描かれ方であり、不穏さと静謐さが同居した何ともいえない風景のせいなのだと思います。

 

【満足度】★★★☆☆