文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

ジャック・ロンドン『白い牙』

ジャック・ロンドン 白石佑光訳

『白い牙』 新潮文庫

 

ジャック・ロンドン(1876-1916)の『白い牙』を読了しました。ホワイト・ファングと呼ばれるオオカミの姿を描いた「動物小説」です。乾いた文体は野生の血が知らせる「掟」の存在をうまく描けていると思うのですが、少し物足りなさも感じてしまうのはなぜなのでしょうか。自然の掟の方が、人間社会が産み出す軋轢や矛盾よりも原始的だとは限らないのでしょうが。

 

【満足度】★★★☆☆