文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

村上春樹『カンガルー日和』

村上春樹

カンガルー日和』 講談社文庫

 

村上春樹の『カンガルー日和』を読了しました。初めて読んだのは高校生のときだったでしょうか、そのときには「図書館奇譚」や「あしか祭り」のような寓話性を含んだ作品が印象に残りましたが、今読み返してみると「駄目になった王国」のような作品に心を惹かれます。歳を重ねるというのはこういうことなのかもしれませんが、それでも高校生のときの私は「おそらく将来の私はこの作品を読んで何かしらの感慨を覚えるのだろう」という予感を持っていたような気もしていて、読書(や人間の記憶)というのは不思議なものだとあらためて思わされます。

 

【満足度】★★★☆☆