文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

シュトルム『美しき誘い 他一篇』

シュトルム 国松孝二訳

『美しき誘い 他一篇』 岩波文庫

 

テオドール・シュトルム(1817-1888)の『美しき誘い 他一篇』を読了しました。現在はデンマーク領である北ドイツ地方に生まれたシュトルムは、法律家であり、詩人・作家でもあります。本書は表題作のほかに「静かなる音楽家」が収録されたごく短い作品です。

 

静かなる音楽家の芸術への真摯な姿勢と、静かな友人づきあいについての回想から思わぬ再開へと至る、純文学小説のひとつの王道テンプレートからなる「静かなる音楽家」は、どこか懐かしさを感じさせる読書体験をもたらしてくれました。

 

【満足度】★★★☆☆