文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

ペーター・ハントケ『不安 ペナルティキックを受けるゴールキーパーの…』

ペーター・ハントケ 羽白幸雄訳

『不安 ペナルティキックを受けるゴールキーパーの…』 三修社

 

ペーター・ハントケの『不安 ペナルティキックを受けるゴールキーパーの…』を読了しました。2019年のノーベル文学賞受賞者であるペーター・ハントケが1970年に発表した作品です。かつてサッカーのゴールキーパーであった主人公のブロッホが、自身が犯した殺人事件をきっかけに、「対象を規範として見る」認知の網に囚われていく様を描いた作品です。

 

本書の解説で引用されている作者自身による解題が手掛かりとなるわけですが、私には作者の狙いが少々解りづらい部分があって、それは「言語」というものに対する眼差しにおいて根本的な相違が存在しているせいなのかもしれません。

 

【満足度】★★★☆☆