文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

一ノ瀬正樹『英米哲学入門―「である」と「べき」の交差する世界』

一ノ瀬正樹

英米哲学入門―「である」と「べき」の交差する世界』 ちくま新書

 

一ノ瀬正樹の『英米哲学入門―「である」と「べき」の交差する世界』を読了しました。タイトルから想像されるのは、イギリス経験論あたりから始まって、プラグマティズムの論述もしくは論理実証主義からクワインデイヴィドソンあたりの流れを解説する哲学史の入門ための本ですが、本書はその想像を裏切って、記述性(である)と規範性(べき)を巡る哲学的なトピックスを独自に考察する、まさしく「哲学する」ことの入門となっています。時折出てくる奇妙なジョークに目を瞑れば、著者の作品はどれも面白いですね。

 

【満足度】★★★★☆