文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

星野智幸『目覚めよと人魚は歌う』

星野智幸

『目覚めよと人魚は歌う』 新潮文庫

 

星野智幸の『目覚めよと人魚は歌う』を読了しました。2000年に発表された三島賞受賞作です。日系ペルー人を主人公に据えた著者の視点は、その経歴からしてもグローバルなもので、ただそれだけでもフォローしたい作家の一人なのですが、擬似家族なるものを媒介にして人称をぐにゃぐにゃと入れ替えながら紡がれる物語からにじみ出る詩情というものが本書の価値なのだと思います。

 

【満足度】★★★☆☆