文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

ハーディ『テス』

ハーディ 井上宗次・石田英二訳

『テス』 岩波文庫

 

トマス・ハーディ(1840-1928)の『テス』を読了しました。原題を直訳すると「ダーバヴィル家のテス」ですが、日本では単に「テス」の翻訳名で知られている作品です。主人公であるテスが苛烈な運命に巻き込まれることになってしまう原因が、「ダーバヴィル」と「ダービフィールド」という名前の連関から引き起こされることになる本書冒頭の牧師と主人公の父親との会話にあるのだとすれば、やはり本書のタイトルは正しく「ダーバヴィル家のテス」とすべきだとは思うのですが。

 

【満足度】★★★☆☆