『ワン デイ イン ニューヨーク』 新潮文庫
W・サローヤン(1908-1981)の『ワン デイ イン ニューヨーク』を読了しました。原題は“One Day in the Afternoon of the World”で、少し意訳した日本語タイトルになっています。1964年に発表されたもので、サローヤンのキャリアの中でも後期の作品といえるのかもしれません。
ニューヨークに現れた劇作家が、別れた妻、子どもたち、出版エージェントや演劇プロデューサーらと取り交わす会話や過去のエピソードを通じて、時代の雰囲気と人生の陰影が浮かび上がってきます。この苦味は私があともう少し歳を重ねたときに、より心の中に落ちてくるのかもしれません。
【満足度】★★★☆☆