文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ビアス『ビアス短編集』

ビアス 大津栄一郎編訳 『ビアス短編集』 岩波文庫 『悪魔の辞典』で有名なアメリカの作家、アンブローズ・ビアス。皮肉の効いた用語定義を裏付けているのは巧まざる人間観察のわざだと思うのですが、作家というよりもジャーナリストとして活躍したというプ…

カルヴィーノ『むずかしい愛』

カルヴィーノ 和田忠彦訳 『むずかしい愛』 岩波文庫 20世紀のイタリアを代表する作家であるイタロ・カルヴィーノ。昔読んだことがあるのはたしか『不在の騎士』で、作家に対するイメージは「寓話性の強い小説を書く人」というもの。 本書は短編集で、収録さ…

モーパッサン『女の一生』

モーパッサン 新庄嘉章訳 『女の一生』 新潮文庫 モーパッサンは昔『脂肪のかたまり』を読んで、よくできた小説だなぁと感心した覚えがあるのですが、この『女の一生』については何となく今日まで読むことがないまま時間が過ぎてしまいました。タイトルがそ…

ナディン・ゴーディマ『ジャンプ 他十一篇』

ナディン・ゴーディマ 柳沢由実子(訳) 『ジャンプ 他十一篇』 岩波文庫 ナディン・ゴーディマさんは南アフリカの女性作家で、1991年にノーベル文学賞を受賞しています。同じく南アフリカの作家でノーベル文学賞受賞者であるJ・M・クッツェーさんの作品は読…

このブログについて

何かと忙しくしながらでも、文学に触れる時間だけはしっかりと作りたいと思って、日々の読書にいそしんでいます。 ただ、素晴らしい(ときにはそれほど素晴らしくはない)読書体験は、時が経つとすぐに失われてしまって、「あの本のあらすじどうだったっけ」…