文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ウィリアム・サローヤン『僕の名はアラム』

ウィリアム・サローヤン 柴田元幸訳 『僕の名はアラム』 新潮文庫 ウィリアム・サローヤン(1908-1981)の『僕の名はアラム』を読了しました。サローヤンといえば、高校時代くらいに古本屋で『ママ・アイラブユー』、『パパ・ユーアークレイジー』という印象…

カルペンティエル『失われた足跡』

カルペンティエル 牛島信明訳 『失われた足跡』 岩波文庫 アレホ・カルペンティエル(1904-1980)の『失われた足跡』を読了しました。カルペンティエルはスイスに生まれてキューバのハバナで12歳までを過ごし、その後フランスに転居した後、再びキューバに移…

ブッツァーティ『神を見た犬』

ブッツァーティ 関口英子訳 『神を見た犬』 光文社古典新訳文庫 ディーノ・ブッツァーティ(1906-1972)の『神を見た犬』を読了しました。ブッツァーティはイタリアの作家・画家で、彼の作品を読むのは初めてのこと。しかし、読んでいる最中はずっと「どこか…

フランシス・ホジソン・バーネット『小公女』

フランシス・ホジソン・バーネット 畔柳和代訳 『小公女』 新潮文庫 フランシス・ホジソン・バーネット(1849-1924)の『小公女』を読了しました。原題は「A Little Princess」。普段はあまり読むことのない児童文学ですが、新潮文庫の新訳シリーズで手に取…

アンドレ・ブルトン『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』

アンドレ・ブルトン 巌谷國士訳 『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』 岩波文庫 アンドレ・ブルトン(1896-1966)の『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』を読了しました。何となく読んでいた気になっていながら、今まできちんと読んだことはなかった作品でした…

ブライアン・エヴンソン『遁走状態』

ブライアン・エヴンソン 柴田元幸訳 『遁走状態』 新潮社 ブライアン・エヴンソン(1966-)の『遁走状態』を読了しました。340ページというボリュームの本に19の短編が収録されています。短い作品が多いので気が向いたときに少しずつ読み進めるという仕方で…

ペーター・ハントケ『左ききの女』

ペーター・ハントケ 池田香代子訳 『左ききの女』 同学社 ペーター・ハントケ(1942-)の『左ききの女』を読了しました。「新しいドイツの文学」シリーズと銘打たれて1989年に翻訳の初版が発行されています。ペーター・ハントケは1966年にデビューした後、19…

カーソン・マッカラーズ『結婚式のメンバー』

カーソン・マッカラーズ 村上春樹訳 『結婚式のメンバー』 新潮文庫 カーソン・マッカラーズ(1917-1967)の『結婚式のメンバー』を読了しました。「村上柴田翻訳堂」と題された新潮文庫の新訳・復刊のシリーズで、全10冊が刊行されています。本書は村上春樹…

J・M・クッツェー『マイケル・K』

J・M・クッツェー くぼたのぞみ訳 『マイケル・K』 岩波文庫 J・M・クッツェー(1940-)の『マイケル・K』を読了しました。2003年にノーベル文学賞を受賞したクッツェーの作品を読むのは、本書『マイケル・K』と同じくブッカー賞を受賞した『恥辱』に続いて…

ミハイル・ブルガーコフ『犬の心臓・運命の卵』

ミハイル・ブルガーコフ 増本浩子/ヴァレリー・グレチュコ訳 『犬の心臓・運命の卵』 新潮文庫 ミハイル・ブルガーコフ(1891-1940)の『犬の心臓・運命の卵』を読了。ミハイル・ブルガーコフの作品を読むのは初めてでした。そういえば、ソ連時代のロシア(…

若島正『ロリータ、ロリータ、ロリータ』

若島正 『ロリータ、ロリータ、ロリータ』 作品社 海外文学作品、つまりは、いわゆる「一次文献」だけではなくて、研究書や解説書などの「二次文献」を読了したときも、その感想を綴っていきたいと思います。今回はナボコフ研究者として知られる若島正の『ロ…