文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

J. M. G. ル・クレジオ『砂漠』

J. M. G. ル・クレジオ 望月芳郎訳 『砂漠』 河出書房新社 J. M. G. ル・クレジオ(1940-)の『砂漠』を読了しました。1980年に発表された本書は、義務兵役代替のために訪れたメキシコ文化への傾倒と本格的な研究をひとつのバックボーンとして生み出されたと…

滝口悠生『死んでいない者』

滝口悠生 『死んでいない者』 文春文庫 滝口悠生の『死んでいない者』を読了しました。本書は第154回芥川賞の受賞作です。大往生を遂げた男性の通夜に集まった遺族や友人(そのタイトルにある通り「死んでいない者」)たちの人間模様が、しっかりと軸を持っ…

イーヴィリン・ウォー『回想のブライズヘッド』

イーヴィリン・ウォー 小野寺健訳 『回想のブライズヘッド』 岩波文庫 イーヴィリン・ウォー(1903-1966)の『回想のブライズヘッド』を読了しました。原題は“Brideshead Revisited”で、文字通りに訳すと「ブライズヘッド再訪」となります。そのタイトルが表…

シュテファン・ツワイク『ジョゼフ・フーシェ』

シュテファン・ツワイク 高橋禎二・秋山英夫訳 『ジョゼフ・フーシェ』 岩波文庫 シュテファン・ツワイク(1881-1942)の『ジョゼフ・フーシェ』を読了しました。著者の名前は「ツヴァイク」という表記の方が一般的ではないかと思います。伝記作家としてよく…

アンドレイ・サプコフスキ『ウィッチャーⅢ 炎の洗礼』

アンドレイ・サプコフスキ 川野靖子訳 『ウィッチャーⅢ 炎の洗礼』 ハヤカワ文庫 アンドレイ・サプコフスキの『ウィッチャーⅢ 炎の洗礼』を読了しました。ポーランドの人気ファンタジー小説「ウィッチャー」のシリーズ三作目となる長編作品です。主人公であ…

ジェフリー・ディーヴァー『スキン・コレクター』

ジェフリー・ディーヴァー 池田真紀子訳 『スキン・コレクター』 文春文庫 ジェフリー・ディーヴァーの『スキン・コレクター』を読了しました。科学捜査のスペシャリストであるリンカーン・ライムを主人公とするミステリーシリーズの一作です。ページターナ…