文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2023-01-19から1日間の記事一覧

赤川次郎『東西南北殺人事件』

赤川次郎 『東西南北殺人事件』 講談社文庫 赤川次郎の『東西南北殺人事件』を読了しました。アンチヒーローたる探偵役を主人公に据えて繰り広げられるミステリー作品で、作者の生み出した人気シリーズのひとつです。その第一作目に当たるのが本書なのですが…

吉村達也『「伊豆の瞳」殺人事件』

吉村達也 『「伊豆の瞳」殺人事件』 徳間文庫 吉村達也の『「伊豆の瞳」殺人事件』を読了しました。作者が創造した「名探偵」のうち、最も登場作品数が多いと思われる朝比奈耕作を主人公とするシリーズの第一作目に当たるのが本書です。とはいえ、本書は文庫…

吉村達也『時の森殺人事件6』

吉村達也 『時の森殺人事件6』 中公文庫 吉村達也の『時の森殺人事件6』を読了しました。長かった物語もいよいよ終末を迎えます。ただ、本書よりもずっと長大なミステリー作品がその後次々に登場したことを知っている今となっては、あまり本書の長さという…

吉村達也『時の森殺人事件5』

吉村達也 『時の森殺人事件5』 中公文庫 吉村達也の『時の森殺人事件5』を読了しました。大きく広がっていく物語の構想は、コンパクトにまとまったミステリー作品を期待する人にとっては不評なのかもしれませんが、今ならばその狙いも含めて面白く感じられ…

吉村達也『時の森殺人事件4』

吉村達也 『時の森殺人事件4』 中公文庫 吉村達也の『時の森殺人事件4』を読了しました。この巻を迎える頃から、物語に対する個人的な期待感は徐々に落ち着いたものになっていたような記憶があるのですが、それは物語の謎が解き明かされるスピード感にも関…

森博嗣『冷たい密室と博士たち』

森博嗣 『冷たい密室と博士たち』 講談社文庫 森博嗣の『冷たい密室と博士たち』を読了しました。本来であればシリーズの第一作目となるはずだった作品で、やはり久し振りに読み返してみても、こちらの作品の方がとっつきやすかったのではないかと個人的には…

吉村達也『時の森殺人事件3』

吉村達也 『時の森殺人事件3』 中公文庫 吉村達也の『時の森殺人事件3』を読了しました。本書が文庫で刊行された当時のことを何となく思い出したのですが、第1巻と第2巻が発売された後、第3巻は少しだけ日をおいて書店に並んだのでした。盛り上がりを意識…

赤川次郎『緋色のペンダント』

赤川次郎 『緋色のペンダント』 光文社文庫 赤川次郎の『緋色のペンダント』を読了しました。シリーズ作品も第六作目となり、登場人物を動かしてミステリーを形作るというよりは、主要登場人物たちの関係性の変化を軸にしながら、その背景としてミステリー小…

吉村達也『時の森殺人事件2』

吉村達也 『時の森殺人事件2』 中公文庫 吉村達也の『時の森殺人事件2』を読了しました。テンポよく進行していく物語のペースにつられるようにして、読書もハイペースで進んでいくようです。いずれも癖の強いほとんどの登場人物には心から共感することはで…

赤川次郎『サラリーマンよ悪意を抱け』

赤川次郎 『サラリーマンよ悪意を抱け』 新潮文庫 赤川次郎の『サラリーマンよ悪意を抱け』を読了しました。随分と昔に、私自身がサラリーマンを経験する前に読んだときにはとても面白く感じられた物語ですが、今読み返してみるとまた違った感想も生まれてき…

村上春樹『村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた』

村上春樹 『村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた』 新潮文庫 村上春樹の『村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた』を読了しました。「村上朝日堂」のタイトルを冠したエッセイシリーズ(?)で、最初に刊行されたのは1996年だったようです。…