文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2023-03-19から1日間の記事一覧

ジュリアン・バーンズ『イングランド・イングランド』

ジュリアン・バーンズ 『イングランド・イングランド』 創元ライブラリ ジュリアン・バーンズの『イングランド・イングランド』を読了しました。『終わりの感覚』でブッカー賞を受賞している作者ですが、本書も同賞の最終候補作品になったとのこと。イギリス…

吉村達也『夫の妹』

吉村達也 『夫の妹』 集英社文庫 吉村達也の『夫の妹』を読了しました。作者の意図するところは分かるような気もするのですが、時間をかけて読むべき作品かといわれると少し首をかしげてしまうところもあります。作者の作品については惰性で読み続けている状…

栗本薫『時の石』

栗本薫 『時の石』 角川文庫 栗本薫(1953-2009)の『時の石』を読了しました。ミステリーからSF小説、伝奇作品に至るまで幅広いジャンルで旺盛な創作を誇る作者のSF短編集です。表題作である「時の石」は不思議な力を備えた石の存在を巡る小説で、痛みを伴…

吉村達也『お見合い』

吉村達也 『お見合い』 角川ホラー文庫 吉村達也の『お見合い』を読了しました。主人公の語り口などに時代の工夫が見られるような気がします。本筋とは外したところに真相のポイントを持ってくるあたりは、本格ミステリーの要素を持つ作品であると言えないこ…