文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2023-04-22から1日間の記事一覧

ホセ・ドノソ『別荘』

ホセ・ドノソ 寺尾隆吉訳 『別荘』 現代企画室 ホセ・ドノソ(1924-1996)の『別荘』を読了しました。チリの作家でラテンアメリカ作家による「ブーム」の名付け親(?)ともいえるドノソの作品を読むのは、『夜のみだらな鳥』に続いて本書が二作品目というこ…

島田荘司『最後のディナー』

島田荘司 『最後のディナー』 角川文庫 島田荘司の『最後のディナー』を読了しました。以前にハードカバーで読んだときも感じたことではあるのですが、語り手である石岡氏の落ちこぼれぶりというか、それがここまで極端に描かれてしまうといささか鼻白んでし…

村上春樹『村上朝日堂 はいほー!』

村上春樹 『村上朝日堂 はいほー!』 新潮文庫 村上春樹の『村上朝日堂 はいほー!』を読了しました。当たり前の話ではあるのですが、あらためて読み返してみると、音楽や映画の話はともかくとして、ところどころに時代性を感じます。これは裏を返してみると…

赤川次郎『孤独な週末』

赤川次郎 『孤独な週末』 角川文庫 赤川次郎の『孤独な週末』を読了しました。表題作を含めた四編が収録された短編集です。作者らしい佳作をそろえた作品集です。 【満足度】★★★☆☆

綾辻行人『殺人方程式 切断された死体の問題』

綾辻行人 『殺人方程式 切断された死体の問題』 講談社文庫 綾辻行人の『殺人方程式 切断された死体の問題』を読了しました。以前に読んだことのある光文社文庫版からいくらかの改訂があったのかどうかは解らないのですが、押さえるべきところを完全に押さえ…

赤川次郎『三毛猫ホームズの騎士道』

赤川次郎 『三毛猫ホームズの騎士道』 角川文庫 赤川次郎の『三毛猫ホームズの騎士道』を読了しました。「ヨーロッパ篇」とでもいうべき一連の作品のいわば嚆矢となる作品で、日本を離れたドイツの古城を舞台としていつものメンバーの活躍が描かれます。本格…

吉村達也『[英語が恐い]殺人事件』

吉村達也 『[英語が恐い]殺人事件』 講談社文庫 吉村達也の『[英語が恐い]殺人事件』を読了しました。祥伝社から『英語・ガイジン・恥・殺人』として刊行されていた作品の改題で、作者お得意の英語論を交えながら、これまた作者が得意とするワントリック…

森博嗣『夏のレプリカ』

森博嗣 『夏のレプリカ』 講談社文庫 森博嗣の『夏のレプリカ』を読了しました。不思議によくできた端正な作品で、シリーズの中でも特徴のある一作となっています。 【満足度】★★★☆☆