文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

マーク・トウェイン『ジム・スマイリーの跳び蛙』

マーク・トウェイン 柴田元幸

『ジム・スマイリーの跳び蛙』 新潮文庫

 

最近『ハックルベリー・フィンの冒けん』を翻訳した柴田さんによるマーク・トウェインの短編選集。有名な『トム・ソーヤーの冒険』も柴田さんの翻訳で最近読んだのですが、この不思議なタイトルを冠した選集についてはもちろん初読です。実際に読んでみると何のことはなくて、驚異的な跳躍力を持つ蛙を手に入れたジム・スマイリーという男の話だというだけなのですが。

 

表題作もそうなのですが、ほとんど全編がくだらない与太話というか、よく言えばユーモラスな作品です。なかにはピッと背筋の伸びるドキュメントも含まれていて、「本当の話―一語一句聞いたとおり」にはハッとさせられます。

 

きっとマーク・トウェインは英語で読む方がその真価を感じ取れるのだろうなという感想を持ちつつ、駐車場にとめた車の中で運転席のシートを倒して寝転んだまま読了しました。

 

【満足度】★★☆☆☆