文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

一松信『暗号の数理 改訂新版 作り方と解読の原理』

一松信

『暗号の数理 改訂新版 作り方と解読の原理』 講談社

 

一松信の『暗号の数理 改訂新版 作り方と解読の原理』を読了しました。講談社ブルーバックスから出た新書で、本書は2005年に改訂された新版になります。おそらく購入したのはその頃だったのだと思うのですが、今まで最後まで読み通すことなく本棚の奥底に置かれたままになっていました。当時インターネット関連の暗号化技術の仕組みに興味があったのと、P≠NP問題とは一体何なのかが知りたくて、本書を手に取ったのだと記憶しています。

 

暗号の歴史から始まって、現在(本書執筆当時といった方が正確でしょうか)主流になっている公開鍵暗号方式についての詳細な説明が行われ、最後に量子暗号に関する概要にも言及されています。数学という「純粋な」学問の極致ともいえるべきものと、暗号というどこか生臭いものとの結びつきにも心が惹かれる部分があります。

 

【満足度】★★★☆☆