坂本百大編
『現代哲学基本論文集Ⅰ』 勁草書房
坂本百大編『現代哲学基本論文集Ⅰ』を読了しました。最近の言語哲学の学び直しに伴って、本書もあらためて読み直してみました。収録作品は以下の通りです。
ゴットロープ・フレーゲ『意義と意味について』
バートランド・ラッセル『指示について』
フランク・P・ラムジー『事実と命題』
カール・G・ヘンペル『意味の経験論的基準における問題と変遷』
モーリッツ・シュリック『事実的ア・プリオリは存在するか』
オットー・ノイラート『プロトコル言明』
ルドルフ・カルナップ『科学の普遍言語としての物理的言語』
20世紀の言語哲学の嚆矢となったフレーゲとラッセルの古典的論文2本、夭折の天才ラムジーによる論文、そして論理実証主義に大なり小なり関りを持った科学哲学者4名の論文です。懐かしい気持ちと新鮮な気持ちと、ただ21世紀になって20年が経過しようとしている今から振り返ってみると、これらは既に「現代哲学」ではなく「古典」に属すると言うべきなのかもしれません。
【満足度】★★★★☆