文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

パトリック・モディアノ『さびしい宝石』

パトリック・モディアノ 白井成雄訳

『さびしい宝石』 作品社

 

パトリック・モディアノ(1945-)の『さびしい宝石』を読了しました。原題は“La petite bijou”で直訳だと「小さな宝石」となります。モディアノはナチス占領下時代のパリ(のみ)を舞台に作品を描くことでも知られていますが、本書を一読した限りでは本作の時代背景までは読み取ることができませんでした。

 

芥川賞を受賞しそうな作品と言うと間違いなく語弊があるのでしょうが、何となくそんな印象を受けた作品でした。繊細に感情の機微が描かれて、ただどこか物足りなさが残るような読後感。

 

【満足度】★★★☆☆