文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

アベ・プレヴォー『マノン・レスコー』

アベ・プレヴォー 青柳瑞穂訳

マノン・レスコー』 新潮文庫

 

アベ・プレヴォー(1697-1763)の『マノン・レスコー』を読了しました。18世紀フランスの作家であるアベ・プレヴォーは100冊以上もの本を著した多作家だそうですが、今日に至るまで読み継がれているのは(申し訳ないのですが)本書のみと言っても過言ではないかと思います。

 

未来の栄光に満ちた騎士グリュウを惑わせ、悪事に身を染めるきっかけを作らせながらも、本人は決してその無邪気な性質を失うことのない女性、マノン・レスコー。何とも救いようのない話ではあるのですが、昔も今も人々はこういう話を読みたがるのかもしれないとも思います。

 

【満足度】★★★☆☆