Alfred Jules Ayer
“Language, Truth and Logic” Dover Publications, Inc.
Alfred Jules Ayer(1910-1989)の “Language, Truth and Logic”を読了しました。論理実証主義の影響の下に発表された20世紀の分析哲学の古典ともいえる作品ですが、邦訳が手に入りづらい状況が続いているため、英語のペーパーバックで読むことにしました。1946年の第二版が底本となっています。
いわゆる「検証原理」を掲げて、有意味な文とは経験的に検証可能な文であるか、あるいはトートロジーであると主張し、それ以外の言説を「形而上学」としてナンセンスなものであると切って捨てる本書の論述は、なかなかに論争的なものでした。Ayerは後年に挿入された序論で、本書に対してなされた異論を受けて、自身のいくつかの論述が不十分であったことを認めていますが、その大枠については変わらず保持するとしています。
本書はAyerが26歳のときに発表されたものですが、なかなか大胆というか、端的に言って大したものだとは思わされます。
【満足度】★★★☆☆