文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

村上龍『半島を出よ』

村上龍

『半島を出よ』 幻冬舎文庫

 

村上龍の『半島を出よ』を読了しました。2005年に刊行された本書は、15年の歳月を経て読んでみると、あらためてその(一部の)リアリティに驚かされてしまうのですが、著者の別作品からのスピンオフと思しき登場人物たちが、良い意味で非現実的な雰囲気を作品の中に持ち込んでいて、それが作品全体をフィクショナルな領域に押しとどめているのだと感じます。

 

【満足度】★★★☆☆