文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

コーマック・マッカーシー『ブラッド・メリディアン』

コーマック・マッカーシー 黒原敏行訳

『ブラッド・メリディアン』 ハヤカワ文庫

 

コーマック・マッカーシー(1933-)の『ブラッド・メリディアン』を読了しました。原著の出版は1985年のことで、出世作となった『すべての美しい馬』(1992年)よりも前なのですが、日本での翻訳がハヤカワ書房から出たのは2009年で、ピューリッツァー賞を受賞した『ザ・ロード』の翻訳刊行よりも後のことになります。本書は19世紀半ばのアメリカ南西部、メキシコ北部を舞台にインディアン討伐舞台に参加したはぐれ者の少年を主人公とした作品ですが、例によってクールで救いのない小説です。

 

「判事」の存在感が圧倒的で、これにはさすがという感想なのですが、コーマック・マッカーシーの作品はいささか長すぎて苦痛になってしまう箇所もあるのでした。

 

【満足度】★★★☆☆