文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

フレッド・ドレツキ『行動を説明する 因果の世界における理由』

フレッド・ドレツキ 水本正春訳

『行動を説明する 因果の世界における理由』 勁草書房

 

フレッド・ドレツキ(1932-2013)の『行動を説明する 因果の世界における理由』を読了しました。原著が出版されたのは1988年で、著者のドレツキはクワインの「自然化された認識論」の流れを汲む自然主義者のひとりで、本書のテーマである行為論(ドレツキの丹念な区別に厳密に沿うのであれば「行動(behavior)」論ですが)においても、哲学が伝統的に「内的表象」と呼んできたものの自然化が試みられています。ドレツキの論述の批判的読解に踏み込んだ「訳者解説」が参考になります。

 

【満足度】★★★☆☆