マリオ・バルガス=リョサほか 安藤哲行ほか訳
ラテンアメリカ文学を代表する作家五人の作品を独自編集したのが本書『ラテンアメリカ五人集』です。ホセ・エミリオ・パチェーコ、ミゲル・アンヘル・アストゥリアスは初読となります。オクタビオ・パスについても彼の本職(?)である詩編を読むのは初めてのことで、さらにいえば長編作品はいくつか読んでいるバルガス=リョサにしても短編作品に触れるのはこれが初めてです。
「声」を用いた独特の構成が面白いバルガス=リョサの「子犬たち」も面白く読むことができたのですが、特に印象に残ったのはホセ・エミリオ・パチェーコの「砂漠の戦い」でした。時代の雰囲気をよく感じることができる作品です。
【満足度】★★★☆☆