文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

ソポクレス『オイディプス王』

ソポクレス 藤沢令夫

オイディプス王』 岩波文庫

 

ソポクレス(前497/6頃-前406/5頃)の『オイディプス王』を読了しました。言わずとしれた古代ギリシア悲劇のマスターピースです。ソポクレスは120以上もの戯曲を制作したそうですが、そのほとんどは散逸してしまっており、現代に遺されているのはわずか7作品とのこと。それらの作品の中でも本作は「エディプスコンプレックス」などの言葉の元にもなった、極めて有名な父殺しのエピソードを内包するひとつの文化的源流を成しています。

 

あまりに有名な作品すぎて、作品自体を読むのは今回が初めてのことだったか、これが再読になるのか、記憶があまり定かではないのですが、スフィンクスの謎解きのエピソードは本編には組み込まれていなかったのだということが何となく新鮮に感じられました。

 

【満足度】★★★☆☆