マルクス(1818-1883)とエンゲルス(1820-1895)による『共産党宣言』を読了しました。「ヨーロッパに幽霊が出る」という有名なフレーズで始まる『共産党宣言』ですが、これまでの社会の歴史を階級闘争の歴史であるとして描き出す社会史観や、私有財産の廃止が決して怠惰を生み出すわけではないという主張など、一度は聞いたことのあるテーゼが述べられた後に「万国のプロレタリア団結せよ!」という呼びかけで終わる本書は、まさに「マニフェスト」として書かれたものであり、その思想をきちんと吟味するには本書だけでは足りないのであろうと感じさせられます。
【満足度】★★★☆☆