文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

H・P・ラヴクラフト『狂気の山脈にて クトゥルー神話傑作選』

H・P・ラヴクラフト 南條竹則編訳

『狂気の山脈にて クトゥルー神話傑作選』 新潮文庫

 

H・P・ラヴクラフト(1890-1937)の『狂気の山脈にて クトゥルー神話傑作選』を読了しました。新潮スタークラシックスと銘打って海外文学の古典新訳が不定期で刊行されていますが、本書もそのシリーズの一作で、前作の『インスマスの影』に続いてラヴクラフトクトゥルー神話(とその「関連」作品)が収録されています。

 

表題作が読み応えのあったことに加えて、ラヴクラフトの初期作品についても面白く読むことができました。原始的な仕方で心の奥底に訴えてくるものがあるというか、そういった狂気や恐怖を描いてみせようとするラヴクラフトの執心のようなものを感じさせられる作品群でした。

 

【満足度】★★★☆☆