文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

コリン・デクスター『謎まで三マイル』

コリン・デクスター 大庭忠男訳

『謎まで三マイル』 ハヤカワ文庫

 

コリン・デクスター(1930-2017)の『謎まで三マイル』を読了しました。思考の霧の中を彷徨うことで事件の捜査を行うモース主任警部を主人公とするミステリ作品の一作です。いみじくも本書の解説の中で若島正氏も述べているように、ストーリーの筋立てにおける混乱ぶりこそがデクスターの持ち味だとすれば、本書はその特徴を十二分に発揮しているものになっていると思います。ただ、この「謎までの三マイル」は、あまりにも複雑な道程になっているのではないかと思うのですが。

 

【満足度】★★★☆☆