アンドレイ・サプコフスキ 川野靖子訳
『ウィッチャー短編集1 最後の願い』 ハヤカワ文庫
アンドレイ・サプコフスキの『ウィッチャー短編集1 最後の願い』を読了しました。「ウィッチャー」と呼ばれる存在を主人公とするファンタジーシリーズの短編集です。もともと本シリーズは短編として書き継がれていたそうなので、本書はいわばシリーズの原点というべきものになっていて、より大きなスケール感で描かれるために脇道も多い長編作品と比べて、ゲームから本シリーズを知った私のような読者には、より取っ付きやすく感じられもしました。
主人公を取り巻く重要人物との出会いが適度な長さで描かれているのですが、それぞれの作品において本シリーズに込める作者のこだわりのようなものが見え隠れしていて、そういう意味でも本書は長編シリーズの萌芽として読まれるべきものになっていると思います。
【満足度】★★★★☆