文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

アーシュラ・K・ル=グウィン『空飛び猫』

アーシュラ・K・ル=グウィン 村上春樹

『空飛び猫』 講談社文庫

 

アーシュラ・K・ル=グウィン(1929-2018)の『空飛び猫』を読了しました。SF作家として、また『ゲド戦記』などのファンタジー作品の書き手として知られる作者ですが、本書のような絵本作品も上梓しています。村上春樹氏による翻訳ということもあって、大人が手に取りやすい文庫のかたちでも刊行されているのがありがたいところです。

 

随分と短く尻切れトンボのように終わってしまった、というのが初読の印象なのですが、本書には続編作品もあるようです。絵本ということで、プロットの細部を楽しむ私のような楽しみ方ではなく、物語が展開していくなかで紡がれる言葉の楽しさや新鮮さのようなものを味わうべき作品なのでしょう。

 

【満足度】★★★☆☆