文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

村上春樹『蛍・納屋を焼く・その他の短編』

村上春樹

『蛍・納屋を焼く・その他の短編』 新潮文庫

 

村上春樹の『蛍・納屋を焼く・その他の短編』を読了しました。本書の冒頭に置かれた短編作品「蛍」ですが、この作品の一部は『ノルウェイの森』に引き継がれて長編作品として展開されていたように記憶しています。奇しくもというか、先日、村上氏の次の長編作品のタイトルが『街とその不確かな壁』であると発表されましたが、これは私の記憶が確かであれば作者が昔雑誌に発表した短編のタイトルと同じもので、その短編は『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の一部として昇華されたのではなかったかと思います。ふとそんなことが思い出されます。

 

【満足度】★★