村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』を読了しました。新作長編作品を発表したばかりの作者ですが、今更のように本書を読み返しています。私が初めて読んだ作者の作品は本書で、いわゆる純文学というかメインストリームとされる作品の中にも、このような小説があるのかと驚かされた覚えがあります。
今回読み返してみてもその頃の衝撃というか感動はそのままで、再読によってこの作品について、以前よりもくっきりとした輪郭を掴むことができたように思います。物語自体もこんなに分かりやすいものだったかなと思わされるくらい、シンプルな構成になっていることに気付かされます。
【満足度】★★★★★