文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

アガサ・クリステイー『死人の鏡』

アガサ・クリステイー 小倉多加志

『死人の鏡』 ハヤカワ文庫

 

アガサ・クリステイー(1890-1976)の『死人の鏡』を読了しました。名探偵ポアロを探偵役とする四つの短編作品が収録されています。英語の原題を見るに、本書の表題作とは異なる「厩舎街の殺人」がタイトルに採られているようなのですが、邦訳である本書において別作品である「死人の鏡」がタイトルに採用されているのは何か理由があるのでしょうか。前者の作品の方が、クリスティーらしいというか、企みに満ちた小説という感じもするのですが。

 

解説で触れられていた、クリスティーの探偵役(ポアロ)に対する距離感というか、ある種のドライな部分というのは、私にとっては盲点というか、なるほどそうだなと思わされる部分があって、新しい発見となりました。

 

【満足度】★★☆☆