文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2023-07-23から1日間の記事一覧

法月綸太郎『雪密室』

法月綸太郎 『雪密室』 講談社文庫 法月綸太郎の『雪密室』を読了しました。最近になって新装版が刊行されていたような気がしますが、本書はオリジナルの古い文庫本です。今回読み返してみて、あらためてミステリーとしてのまとまりの良さが感じられました。…

森博嗣『数奇にして模型』

森博嗣 『数奇にして模型』 講談社文庫 森博嗣の『数奇にして模型』を読了しました。長大な作品で、内容としては果たしてここまで長くする必要があったのかなとも感じられてしまうのですが、もしかするとそれも作者の狙いのひとつなのかもしれません。有栖川…

宗田理『ぼくらのC計画』

宗田理 『ぼくらのC計画』 角川文庫 宗田理の『ぼくらのC計画』を読了しました。シリーズらしい展開もあって楽しく読むことができます。子どもだけではなく大人も含めて、登場人物たちの成長、あるいは変化を感じられる作品でもあります。 【満足度】★★★☆☆

島田荘司『Classical Fantasy Within 第二話 怪力光線砲』

島田荘司 『Classical Fantasy Within 第二話 怪力光線砲』 講談社 島田荘司の『Classical Fantasy Within 第二話 怪力光線砲』を読了しました。大河ノベルの第二巻ということで、それのみを取り上げて感想を述べることにもためらいを覚えてしまいます。読み…

法月綸太郎『謎解きが終わったら 法月綸太郎ミステリー論集』

法月綸太郎 『謎解きが終わったら 法月綸太郎ミステリー論集』 講談社文庫 法月綸太郎の『謎解きが終わったら 法月綸太郎ミステリー論集』を読了しました。ミステリーの実作家としてだけではなく、評論家としても確固たる地位を築いた感のある現在の作者です…

吉村達也『ニュートンの密室』

吉村達也 『ニュートンの密室』 講談社文庫 吉村達也の『ニュートンの密室』を読了しました。密室が作られるにはそれなりの理由が必要であるという、今となってはいささか当たり前であるミステリー作品における自己言及が主題に据えられています。主題化とい…

二階堂黎人『地獄の奇術師』

二階堂黎人 『地獄の奇術師』 講談社文庫 二階堂黎人の『地獄の奇術師』を読了しました。二回目の読書です。もともと重厚長大な小説も、古きよき探偵小説も好きな口ではあるのですが、島田荘司氏による解説が逆説的に響くような感じもして、少し複雑な気分に…

円居挽『京都なぞとき四季報 古書と誤解と銀河鉄道』

円居挽 『京都なぞとき四季報 古書と誤解と銀河鉄道』 角川文庫 円居挽の『京都なぞとき四季報 古書と誤解と銀河鉄道』を読了しました。前作に引き続いて一気に読み通すこととなりました。本書は完全な初読となります。キャラクター小説としてもうまく書けて…

円居挽『京都なぞとき四季報 町を歩いて不思議なバーへ』

円居挽 『京都なぞとき四季報 町を歩いて不思議なバーへ』 角川文庫 円居挽の『京都なぞとき四季報 町を歩いて不思議なバーへ』を読了しました。以前にハードカバーで刊行されたときに読んだことがあるのですが、タイトルが変更され文庫として出版された本書…