文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

北欧文学

ヘニング・マンケル『北京から来た男』

ヘニング・マンケル 柳沢由美子訳 『北京から来た男』 創元推理文庫 ヘニング・マンケル(1948-2015)の『北京から来た男』を読了しました。いわゆるノンシリーズの作品で、物語の冒頭で語られる事件の壮絶さに慄然とさせられます。作者の政治意識と作品のテ…

マイ・シューヴァル/ペール・ヴァールー『バルコニーの男』

マイ・シューヴァル/ペール・ヴァールー 柳沢由実子訳 『バルコニーの男』 角川文庫 マイ・シューヴァル/ペール・ヴァールーの『バルコニーの男』を読了しました。刑事マルティン・ベックを主人公とするスウェーデンの警察小説の古典的シリーズの第三作目…

イェンセン『王の没落』

イェンセン 長島要一訳 『王の没落』 岩波文庫 イェンセン(1873-1950)の『王の没落』を読了しました。ヨハネス・ヴィルヘルム・イェンセンはデンマークの国民的作家で、1944年にノーベル文学賞を受賞しています。本書はイェンセンが16世紀の北欧を舞台に描…

ヘニング・マンケル『霜の降りる前に』

ヘニング・マンケル 柳沢由実子訳 『霜の降りる前に』 創元推理文庫 ヘニング・マンケル(1948-2015)の『霜の降りる前に』を読了しました。作者が生み出した人気シリーズの主人公である刑事クルト・ヴァランダーの娘で、警察学校を修了して今まさに警察官に…

ヘニング・マンケル『ファイアーウォール』

ヘニング・マンケル 柳沢由実子訳 『ファイアーウォール』 創元推理文庫 ヘニング・マンケル(1948-2015)の『ファイアーウォール』を読了しました。スウェーデンはイースタ署の刑事クルト・ヴァランダーを主人公とするシリーズ作品の第八作目にあたる本書が…

ラーゲルレーヴ『ポルトガリヤの皇帝さん』

ラーゲルレーヴ イシガオサム訳 『ポルトガリヤの皇帝さん』 岩波文庫 ラーゲルレーヴ(1858-1940)の『ポルトガリヤの皇帝さん』を読了しました。セルマ・ラーゲルレーヴはスウェーデンの作家で、1909年にスウェーデン人初・女性初のノーベル文学賞受賞作家…

マイ・シューヴァル/ペール・ヴァールー『煙に消えた男』

マイ・シューヴァル/ペール・ヴァールー 柳沢由美子訳 『煙に消えた男』 角川文庫 マイ・シューヴァルとペール・ヴァールーの『刑事マルティン・ベック 煙に消えた男』を読了しました。ヘニング・マンケルをはじめとする国内の作家はもとより、海外の多くの…

ヘニング・マンケル『背後の足音』

ヘニング・マンケル 柳沢由実子訳 『背後の足音』 創元推理文庫 ヘニング・マンケル(1948-2015)の『背後の足音』を読了しました。刑事ヴァランダーを主人公とするシリーズ小説の第七作目にあたる本書は、本国スウェーデンでは1997年に刊行されています。私…

ヘニング・マンケル『五番目の女』

ヘニング・マンケル 柳沢由実子訳 『五番目の女』 創元推理文庫 ヘニング・マンケル(1948-2015)の『五番目の女』を読了しました。スウェーデンの推理作家・児童文学作家であるマンケルの小説で、刑事クルト・ヴァランダーを主人公とするシリーズの一作です…

ヘニング・マンケル『タンゴステップ』

ヘニング・マンケル 柳沢由実子訳 『タンゴステップ』 創元推理文庫 ヘニング・マンケル(1948-2015)の『タンゴステップ』を読了しました。スウェーデンの人気作家で、刑事クルト・ヴァランダーを主人公とするシリーズがつとに有名です。本書はノンシリーズ…

トンミ・キンヌネン『四人の交差点』

トンミ・キンヌネン 古市真由美訳 『四人の交差点』 新潮社 トンミ・キンヌネン(1973-)の『四人の交差点』を読了しました。キンヌネンはフィンランドの作家で、デビュー作である本書が国内でベストセラーになるとともに16か国で翻訳されたとのこと。新鋭作…

クヌート・ハムスン『ヴィクトリア』

クヌート・ハムスン 冨原眞弓訳 『ヴィクトリア』 岩波文庫 クヌート・ハムスン(1859-1952)の『ヴィクトリア』を読了しました。クヌート・ハムスンはノルウェーの小説家で、本書のカバーに記された短い紹介文では「モダニズム文学の先駆者」であるとされて…