文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

アーダベルト・シュティフター『石さまざま』

アーダベルト・シュティフター 高木久雄・林昭・田口義弘・松岡幸司・青木三陽訳 『石さまざま』 松籟社 アーダベルト・シュティフター(1805-1868)の『石さまざま』を読了しました。シュティフターは昔からなぜだか好きな作家で、大学時代からずっと愛読し…

トーマス・クーン『科学革命の構造』

トーマス・クーン 中山茂訳 『科学革命の構造』 みすず書房 トーマス・クーン(1922-1996)の『科学革命の構造』を読了しました。1962年に発表された、言わずと知れた科学史の古典です。一体、本書は何本の論文に引用されたのでしょうか。それだけ影響力の大…

小島寛之『完全独習 統計学入門』

小島寛之 『完全独習 統計学入門』 ダイヤモンド社 小島寛之の『完全独習 統計学入門』を読了しました。数年前に一度読んでいるのですが、あらためて統計学の勉強に向けた助走として読み切りました。かなり解りやすいと思うのですが、さすがに端折りすぎの部…

オクタビオ・パス『弓と竪琴』

オクタビオ・パス 牛島信明訳 『弓と竪琴』 岩波文庫 オクタビオ・パス(1914-1998)の『弓と竪琴』を読了しました。本書はメキシコの詩人であり、ノーベル文学賞受賞者でもあるオクタビオ・パスの著した詩論です。彼の詩を読まずして詩論を読むというのも、…

スティーヴ・エリクソン『Xのアーチ』

スティーヴ・エリクソン 柴田元幸訳 『Xのアーチ』 集英社文庫 スティーヴ・エリクソン(1950-)の『Xのアーチ』を読了しました。『ルビコン・ビーチ』や『黒い時計の旅』などで知られる現代アメリカ作家のエリクソンですが、彼の作品を読むのは初めてのこと…

スティーヴン・ミルハウザー『マーティン・ドレスラーの夢』

スティーヴン・ミルハウザー 柴田元幸訳 『マーティン・ドレスラーの夢』 白水Uブックス スティーヴン・ミルハウザー(1943-)の『マーティン・ドレスラーの夢』を読了しました。ほとんどの作品が日本語に翻訳されているミルハウザーですが、私にとって本書…

アレックス・ローゼンバーグ『科学哲学 なぜ科学が哲学の問題になるのか』

アレックス・ローゼンバーグ 東克明・森元良太・渡部鉄兵訳 『科学哲学 なぜ科学が哲学の問題になるのか』 春秋社 アレックス・ローゼンバーグの『科学哲学 なぜ科学が哲学の問題になるのか』を読了しました。「現代哲学への招待」と題されたシリーズの一冊…

鳥居泰彦『はじめての統計学』

鳥居泰彦 『はじめての統計学』 日本経済新聞出版社 鳥居泰彦の『はじめての統計学』を読了しました。統計学の勉強をしたいと思いながら、なかなか手をつけられていなかったのですが、一念発起して(というほど大げさなものではありませんが)今年から取り組…

トルストイ『クロイツェル・ソナタ』

トルストイ 米川正夫訳 『クロイツェル・ソナタ』 岩波文庫 トルストイ(1828-1910)の『クロイツェル・ソナタ』を読了しました。いわゆる「改心」後に著された後期トルストイの作品です。作品に続いて作者による「あとがき」が付されており、「わたしがこの…

エミール・ゾラ『獣人』

エミール・ゾラ 川口篤訳 『獣人』 岩波文庫 エミール・ゾラ(1840-1902)の『獣人』を読了しました。この岩波文庫の翻訳は初版が1953年の出版で、旧字体で書かれています。2018年春の復刊で6刷目のようです。全20作からなるというルーゴン・マッカール叢書…

伊藤邦武・藤本忠 編著『哲学ワールドの旅』

伊藤邦武・藤本忠 編著 『哲学ワールドの旅』 晃洋書房 伊藤邦武・藤本忠 編著『哲学ワールドの旅』を読了しました。西洋哲学の全体像を見渡すことのできるバランスの取れた入門書です。高校生から大学一回生向けといったところでしょうか。 内容的にはかな…