文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ジョージ・オーウェル『動物農場』

ジョージ・オーウェル 川端康雄訳 『動物農場』 岩波文庫 ジョージ・オーウェル(1903-1950)の『動物農場』を読了しました。ディストピア小説である『1984年』の著者として知られるオーウェルのいわずと知れた寓話ですが、きちんと読むのは初めてのことのよ…

ミシェル・ウエルベック『ある島の可能性』

ミシェル・ウエルベック 中村佳子訳 『ある島の可能性』 角川書店 ミシェル・ウエルベック(1956-)の『ある島の可能性』を読了しました。2005年に発表された本書は、著者の小説作品としては五冊目のものとなります。『闘争領域の拡大』で開かれた問題圏を背…

村上春樹『猫を棄てる 父親について語るとき』

村上春樹 『猫を棄てる 父親について語るとき』 文藝春秋 村上春樹の『猫を棄てる 父親について語るとき』を読了しました。これまでほとんど家族について語ることがなかった村上氏が父親の死を契機として、書き記しておかなければならないという思いから書き…

ゴーゴリ『鼻/外套/査察官』

ゴーゴリ 浦雅春訳 『鼻/外套/査察官』 光文社古典新訳文庫 ゴーゴリ(1809-1852)の『鼻/外套/査察官』を読了しました。ウクライナ出身のロシア作家ゴーゴリの代表的な短編作品と戯曲作品が収録されています。「鼻」と「外套」は他の訳でも読んだことが…