文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2023-04-05から1日間の記事一覧

マックス・ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』

マックス・ヴェーバー 大塚久雄訳 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 岩波文庫 マックス・ヴェーバー(1864-1920)の『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を読了しました。最初に読み始めたときから最後まで読み終えるまでに、期間…

有栖川有栖『スウェーデン館の謎』

有栖川有栖 『スウェーデン館の謎』 講談社文庫 有栖川有栖の『スウェーデン館の謎』を読了しました。いかにも作者らしい長篇ミステリーで良くも悪くも安心して読むことができます。足跡を巡るトリックをメインに据えながら作者お得意の人物造形が光る秀作で…

吉村達也『[会社を休みましょう]殺人事件』

吉村達也 『[会社を休みましょう]殺人事件』 光文社文庫 吉村達也の『[会社を休みましょう]殺人事件』を読了しました。作者のノンシリーズ作品ですが、サラリーマンを主人公(というよりも物語の主題)に据えたミステリーで、再読ですがあらためて楽しむ…

島田荘司『上高地の切り裂きジャック』

島田荘司 『上高地の切り裂きジャック』 文春文庫 島田荘司の『上高地の切り裂きジャック』を読了しました。表題作に加えて「山手の幽霊」という中篇作品が収録されており、いずれも作者のシリーズ探偵である御手洗潔が活躍するのですが、それぞれ作中の時期…

吉村達也『ふたご』

吉村達也 『ふたご』 角川ホラー文庫 吉村達也の『ふたご』を読了しました。本書が刊行されたのは1996年なのですが、その前年には瀬名秀明氏が『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞していて、比較してはいけないのでしょうが、どうしても激しく見…

赤川次郎『幽霊候補生』

赤川次郎 『幽霊候補生』 文春文庫 赤川次郎の『幽霊候補生』を読了しました。目次では「連作長篇推理」と謳われているのですが、主要登場人物を同じくするシリーズ短編集といったくらいの意味合いで使われている言葉なのでしょう。各作品の間に特に繋がりは…