『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追って』 岩波書店
川端裕人の『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追って』を読了しました。鎖国時代の17世紀に日本の長崎に来ていたという絶滅鳥「ドードー」の行方を追うノンフィクションです。とはいえ、「堂々めぐり」というタイトルがあらかじめ示すようにその追跡はやがて行き詰まりを迎えて、本書における著述は、ヨーロッパ史に登場するドードーの姿とモーリシャスにおける調査同行のレポートなどを交えながら進んでいくことになります。
ロマンを感じさせるテーマとサイエンスノンフィクションとしての手堅さをうまく組み合わせているのは、さすがと思わされます。面白く読むことができました。
【満足度】★★★★☆