文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

羽田圭介『スクラップ・アンド・ビルド』

羽田圭介

『スクラップ・アンド・ビルド』 文春文庫

 

羽田圭介の『スクラップ・アンド・ビルド』を読了しました。第153回芥川賞受賞作です。黒々とした荒涼とした風景の中から特異なユーモアを表出させるという作風ですが、読んでいて少し疲れてしまう部分もあります。何とも表現しづらい悪ノリの部分が文学表現を成立させているものと紙一重で、危ういなあとも感じてしまうのでした。しかし、そこが本書の面白さになっていることは否定できません。

 

【満足度】★★★☆☆