文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

ダンテ『神曲 煉獄篇』

ダンテ 平川祐弘

神曲 煉獄篇』 河出文庫

 

ダンテ(1265-1321)の『神曲 煉獄篇』を読了しました。ウェルギリウスとともにダンテが地獄に続いて訪れたのは煉獄(Purgatorio)で、天国を訪れることを約束された者たちが現世の罪を浄める場とされています。七つの大罪に代表される罪を清めながら煉獄の山を登るダンテは、その頂でベアトリーチェと出会うわけですが、そこからは永遠の淑女であるベアトリーチェの導きのもとで天国へと向かうことになります。ここでは生身の姿のまま異界の有様を描写する詩人の筆に注目すべきなのでしょう。

 

【満足度】★★★☆☆