2022-04-25 滝口悠生『死んでいない者』 日本文学 滝口悠生 『死んでいない者』 文春文庫 滝口悠生の『死んでいない者』を読了しました。本書は第154回芥川賞の受賞作です。大往生を遂げた男性の通夜に集まった遺族や友人(そのタイトルにある通り「死んでいない者」)たちの人間模様が、しっかりと軸を持った視点において語られていきます。大きな物語の展開があるわけではなく「群像劇」と呼ぶには少し大げさかもしれませんが、文庫本にして200ページの長さ(短さ)とは思えないほどに、とても読み応えのある作品でした。 【満足度】★★★★☆