文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

2023-01-15から1日間の記事一覧

赤川次郎『真夜中のための組曲』

赤川次郎 『真夜中のための組曲』 講談社文庫 赤川次郎の『真夜中のための組曲』を読了しました。多彩なシリーズキャラクターを有する作者の著作郡にあって、本書はノンシリーズの短編集という極めて地味な作品なのですが、大変面白く読むことができました(…

吉村達也『「巴里の恋人」殺人事件』

吉村達也 『「巴里の恋人」殺人事件』 角川文庫 吉村達也の『「巴里の恋人」殺人事件』を読了しました。「ワンナイトミステリー」と題された企画で、一夜で読みきることができる中編作品として文庫書き下ろし(元となった短編作品はあったようですが)刊行さ…

吉村達也『時の森殺人事件1』

吉村達也 『時の森殺人事件1』 中公文庫 吉村達也の『時の森殺人事件1』を読了しました。発表された当時としては最も長いミステリー作品だったとのことですが、刊行当時にわくわくしながら読んだことをよく覚えています。あらためて読み返してみて、そのテ…

大江健三郎『僕が本当に若かった頃』

大江健三郎 『僕が本当に若かった頃』 講談社文芸文庫 大江健三郎の『僕が本当に若かった頃』を読了しました。1988年から1992年にかけて発表された短編作品集です。一見したところ私小説に範を取った(それが見かけほどに単純なものではないことは本書の解説…

赤川次郎『三毛猫ホームズの怪談』

赤川次郎 『三毛猫ホームズの怪談』 角川文庫 赤川次郎の『三毛猫ホームズの怪談』を読了しました。三毛猫ホームズシリーズの第三作目でレギュラーメンバーのキャラクター性についても固まってきたというところでしょうか。正直なところ、ミステリーとしては…