文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

グレアム・グリーン『情事の終り』

グレアム・グリーン 上岡伸雄訳

『情事の終り』 新潮文庫

 

グレアム・グリーン(1904-1991)の『情事の終り』を読了しました。ミステリ小説の書き手というイメージがあるのがグリーンという作家だと思うのですが、いわゆる主流文学の文脈でも評価が高まっているようです。

 

主人公である作家のベンドリックスは、別れた不倫相手であるサラの夫ヘンリーから、疑わしい妻の行動に関する相談を受けて、探偵を雇ってサラを監視し始めます。サラによって書かれた日記を鍵として明かされていく物語のなかで、不倫の恋の先にある信仰への道が描かれます。よくできた作品だと思うのですが。

 

【満足度】★★★☆☆