川端裕人の『銀河のワールドカップ』を読了しました。まるで少年漫画のような展開を見せるメインストーリーの脇の部分では、性に対して率直な様が描かれる主人公の恋人の存在や主人公自身が抱える過去のトラウマの内容も含めて(あるいは、それも含めて少年漫画的であると言うこともできるのかもしれませんが)、ジュブナイルという枠には囚われないかたちの小説が紡がれています。クライマックスで迎える「銀河のワールドカップ」を荒唐無稽と見るか、よく練られたプロットの産物と見るか、感想は別れるところかもしれませんが、私自身は面白く読むことができました。
【満足度】★★★★☆